「想像を超える1年」
アルピナ社 アンドレアス・ボーフェンジーペンCEOにインタビュー
冬が近くなり、今年の進展を評価する時期が到来しました。多くの課題と、実りのある明るい出来事、そして会社史上最高の記録を達成した1年について、アルピナ社のアンドレアス・ボーフェンジーペンCEOに話を伺いました。
1.アルピナにとって、2021年はどのような点で特別だったのでしょうか?
アンドレアス・ボーフェンジーペン:今年はアルピナにとってだけでなく、すべての人にとって特別な年だったと思います。新型コロナウイルスの世界的流行は依然として続いており、私たちの社会生活と経済に大きな影響を及ぼしています。アルピナの場合も、よく言われる「ニュー・ノーマル」を模索する必要がありました。しかし、当社の生産に関してさまざまな課題があったにもかかわらず、また世界的なロックダウンや供給上の制約があったにもかかわらず、この2021年、私たちは大きな成功を収めることができました。アルピナの歴史の中で初めて、BMW ALPINAの年間販売台数が2,000台を超えたのです。この数字は当社の最高記録であり、私たちのあらゆる予想をはるかに超えるものでした。
2.この記録的な年について説明をお願いします。
アンドレアス・ボーフェンジーペン:かつてないほど幅広い現在のモデル・ラインナップが、人々の共感を生んだのだと思います。2021年のラインナップは、ミッドレンジ・サルーン、つまり3シリーズ・セグメントから、超大型SAVのBMW ALPINA XB7まで多岐にわたります。そのため、当社はさまざまな市場の需要やお客様の好みに対応できるようになりました。
今年最も成功した3つの市場は、ドイツ、日本、そして大きな利益を生んだアメリカ合衆国です。アメリカでは、今回初めて、計3つのモデルを発売しました。BMW ALPINA B7、B8、そしてXB7です。アメリカではラグジュアリー・セグメントの需要が一貫して高く、今年はこれまでに約750台のBMW ALPINAを販売してきました。これもまた記録的です。それだけでなく、日本のような伝統的な市場も好調です。BMW ALPINA B3が「2020-2021パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた日本では、販売されたBMW ALPINAの70%を3シリーズが占めており、この傾向はドイツでも同様です。年末までに、合計700台を超えるBMW ALPINAを、ドイツの販売店パートナーとそのお客様に納車する予定です。
これらは私たちのような小さな工場にとっては特筆すべき数字で、すべての人の協力がなければ成し遂げることはできません。多大な情熱と献身によって、これを可能にした当社のブッフローエのチームには特に感謝しています。また、この場をお借りしまして、当社のパートナーであるBMW、そしてBMW ALPINAのバズ・マーケティングをサポートしてくださっている販売店パートナー各社に心より感謝申し上げます。そしてもちろん、2021年を私たちにとって特別なものにしてくださったお客様、そしてすべてのアルピナ・ファンの皆様にも、心よりお礼を申し上げたいと思います。
3.2021年の個人的なハイライトは何でしたか?
アンドレアス・ボーフェンジーペン:BMW ALPINA B8の名を持つ、極めて美しいグランクーペの発表はもちろんですが、ザルツブルクリンクで行われたアルピナ・ドライブ・デーも印象的でした。パンデミックのためにすべてが1年以上中断されていたのですが、ドライビング・イベントでアルピナ・ファンの皆様に再び直接お会いすることができたことを嬉しく思います。また、お客様向けイベントの前に、ジャーナリストや当社の販売パートナーをサーキットにご招待しました。本当に素晴らしい雰囲気で、誰もが期待に満ちており、試乗を限界まで楽しんでくださいました。これは間違いなく今年のハイライトの1つだったと思います。
4.2022年はどんなことを期待できるのでしょうか?
アンドレアス・ボーフェンジーペン:今後数年間でさらにモデル・ラインナップを拡充していく予定です。当社の設計担当者、整備士やマーケティング部門は、次の立ち上げに向けてすでに全力で準備に取り組んでいます。ただ、残念ながら詳細をお伝えすることはまだできませんのでご了承ください。また、お客様向けのドライビング・イベントをビルスターベルク・サーキットで夏に開催することを計画していますのでぜひご期待ください。
5.ニュースレターをお読みくださっている方に向けて、新年のメッセージをお伝えください。
アンドレアス・ボーフェンジーペン:この波乱に満ちた年の終わりに、まず、アルピナ・ファンのすべての皆様のご多幸をお祈り申し上げます。そして、新しい年も皆様のご健康をお祈りするとともに、2022年上半期には新型コロナウイルスの世界的流行が収束することを願ってやみません。感動的な出会いや興味深いモーター・スポーツの話題など、自動車の歓びに満ちた1年になることを期待しています。