30周年を迎えたアルピナ・スウィッチ・トロニック
革新と歴史
アルピナは50年以上にわたる会社の歴史において、様々な革新技術を投入して注目を集めてきました。
エフォートレスなドライビング・カルチャーに取り組むアルピナは、早い時期からオートマチック・トランスミッションと組み合わせた高トルクの駆動システムを柱として、その開発を継続的に進めてきました。
ステアリング・ホイールのシフト・ボタンを操作してオートマチック・トランスミッションを手動でシフトできるようにするという創業者ブルカルト・ボーフェンジーペンのアイデアは、まさに流行を生み出すことになりました。「SWITCH-TRONIC」(スウィッチ・トロニック)という名称が特許商標庁に登録されたのは、1992年1月のことでした。そして現在、世界初の量産メーカーであるアルピナによって提供されたものが、オートマチック・トランスミッションに関して事実上の基準となっています。1994年にティプトロニックSを発売したポルシェはあくまでもそれに続いた形です。



Sプログラムは、スウィッチ・トロニック・プログラムでもあります。スウィッチ・トロニック・プログラムを選択すると、オートマチック・トランスミッションで現在使用可能なギアが維持されます。ドライバーがステアリング・ホイールのスポークに組み込まれた2つのボタンのいずれかを押し、右側でシフトアップ、左側でシフトダウンを選択すると、シフトがトラクションを中断することなく即座に行われます。
F1と同様に、ステアリング・ホイールでギアをシフトして別のギアを選択するまでは、現在のギアが維持されます。つまり、マニュアル・トランスミッションのようにドライバーが意図を持ってギアをシフトすることになります。オートマチック・システムによって自動で割り当てられるギアではなく、いつでも自分の希望する使用可能なギアを選択できるというわけです。
スウィッチ・トロニックの核心をなすのは、オートマチック・トランスミッション ZF 5HP18に接続されたBosch製のトランスミッション・コントロールです。さらにドライバーをサポートするために、アルピナ・デジタル・コックピットに統合された光学式ギア・ディスプレイに現在利用可能なギアが表示されます。このディスプレイはスピード・メーターの下にバランスよく組み込まれ、エンジン・オイルの温度と圧力、リヤ・アクスルのオイル温度もここに表示されます。導入当初のシフト・ボタンは、まだエアバッグのなかったMomo製ステアリング・ホイールの前面に付いており、アルピナにおいて手作業で組立てと取付けを行っていました。



*写真は日本仕様とは一部異なります。また、日本には導入していないアクセサリーも含まれております。
*日本仕様においては、受注いただいたタイミングなど諸条件によって、一部お応えできない場合がございます。
*本記事は独アルピナ社(ALPINA Burkard Bovensiepen GmbH + Co. KG )発行のニュースレターの翻訳であり、日本市場と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。